「Loupe GIA World News」より
「宝石商」の基本は、誰がなんといおうと「ルーペ」と「ピンセット」を自在に操れること。私はそう思っていますし、海外の「宝石商」(ジュエラー)も同じだと確信しています。
上記写真は、GIAが卒業生に配布している機関紙の表紙です。インド人が、ダイヤモンド(原石)と真剣に相対(あいたい)している、そんな雰囲気がひしひしと伝わってきます。すばらしい写真、ワンショットです。さすが「GIA」の発行物、と感心しました。
このブログをご覧のジュエリーヘビーユーザーの方、これから価値ある宝石を買ってみようと思われる方、宝石専門店に行って、売り場の販売員が宝石商(ジュエラー)であるか、そうでないか見極めるコツは、「ルーペとピンセットが自在に操れている」かどうかをチェックすることにあると思います。
自在に操れていれば、そのひとは、かつて、宝石卸会社で海外バイヤーとして活躍されていたひとか、商品部で宝石材料のアソート担当だった、社内専任デザイナーだった、はたまた、ルース販売のトップクラスのセールスマンだった、、、、あるいはそのお店のオーナーかも知れませんね。
石留め職人さんも、ルーペ、ピンセットを自在に操れます。ただ、対人関係が苦手な職人さんが宝石専門店の売り場に立っている確率は極めて低いと考えられます。
さて、そういう人たちは、少なくとも、宝石商としての基本はマスターされた方と認めることができるでしょう。ただ、これはあくまで私の私見です。
お客様側に立てば、今は「ジュエリーをコーディネートしてくれる販売員が一番」と思われる方のほうが多いのではないかと私も思います。
ただ、「宝石」が好き、宝石のもつ神秘に魅力を感じると思われるかたは、宝石商から宝石を買うことをお薦めします。
読者の皆さんから私の考えている「宝石商」に対するイメージが古いと言われれば、確かにそうかも知れません。でも、私は「ルーペとピンセット」をまともに扱えないひとを宝石商とは認めていません。たぶん、アントワープやニューヨークのダイヤモンドユダヤ商、バンコクの華僑宝石商、印僑宝石商たちの大多数がそう思っていると思います。
最近のコメント