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宝生家の宝食なる日々〜第3話 (3-27)仁と透とダイヤモンド

「おかえり、パパ」
ヒカルは、今日は午後5時に仕事を終え、仁のマンションにいる。仁は、大阪に戻り、ひとり娘のヒカルが幼馴染で仕事仲間である透のジュエリー工房で働き自分で稼ぐようになったので、親から自立させるべく、別のマンションで独り住いをさせることにした。そのことについて、妻の麗子とひと悶着があったが、仁が押し切った。ただ、麗子とヒカルが決めてきたマンションは、仁と麗子が住んでいるマンションと道路を隔てて反対側のワンルームマンションだった。仁は、そのことに多少閉口したが、それならば夕食は出来るだけ3人でしようと提案した。それに、娘のマンションが真向かえにあるとなにかと安心だ。

「あなた、遅かったわね、もう7時過ぎてるわよ。夕飯ヒカルと二人で済ませちゃったわよ」
麗子は、ビールを美味しそうに飲みながら、ヒカルに同意を求めるように言った。

「パパの分は、もちろん残してあるよ」
ヒカルは、冷蔵庫から、エビチリとかに玉を出してきた。
「今日は、中華ね」

「おぉ、ありがとう。あっ、これ、お土産。ムーランさんの焼き菓子。ママと食べて」
仁は、ヒカルに手土産の袋を渡した。

「ありがとう、パパ。開けるね・・・。えぇー、パパ、このキン斗雲みたいなお菓子何なの」ヒカルは、妙にゲラゲラ笑っている。

「ムーランさん曰く、メレンゲを固めた新しいお菓子、らしい。おもろいから買うてきた」仁は、エビチリとかに玉をレンジに入れながら答えた。

「また、パパのウケ狙いのお土産ね。まぁ、ムーランさんとこの焼き菓子だから、間違いなく美味しいと思うけど。マカロンとキン斗雲2個ずつだから、ママとふたりで分けるね」

続く。

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