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宝生家の宝食なる日々〜第3話 (3-9)仁と透とダイヤモンド




写真は、関西学院大学上ヶ原キャンパス中央芝生。

「そうか、残念やったな」
透は、一応そう言って慰めてみたものの、内心は幼なじみの仁との再会を喜んでいた。

「ちょっと木蔭に入って話すか」
透は、ハンカチでひたいの汗をぬぐった。

浮かない表情の仁は、気持ちを切り替えて「そやな、ここはあっついからな」
と言って辺りを見わたした。

木蔭で涼しそうな場所は、すでに学生が座っている。

「なんやったら、学生会館に行ってコーヒーでも飲むか」
仁は、切り替えが早いというか、ウロウロ探しまわるのが嫌いでそう言った。

ふたりは、少し歩いて学生会館の喫茶コーナーに辿り着き、ホットコーヒーを注文し、空いてるテーブルに座った。

「関学でまた一緒になるとはな」
透は、コーヒーが余り好きではなかったので、砂糖をスプーンで3杯入れ、フレッシュミルクをピッチャーからドバドバ入れてコーヒーをかき回していた。

「おいおい、そんな砂糖とミルク入れたらコーヒーの味せえへんやろ」
仁は、ちょっと煮詰まって苦くなっているコーヒーを我慢してブラックのまま飲んだ。

「まずいな、このコーヒー」

右のポケットから、ショートホープを取り出し、左のポケットからライターをゴソゴソ探し、タバコに火ををつけた。

ふー、口直しに煙りを吐きだしている。

続く。

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