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宝生家の宝食なる日々〜第2話 ヒカルとメレ・ダイヤモンド(2-10)

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「ヒカルちゃん、12時過ぎたから、そろそろお昼にしてくださいね」
ジェムクラフトの社長浅見透は、真剣に机に向かっている宝生ヒカルに声をかけた。

「ハイ、わかりました。このロットのアソートをやっつけたらお昼にします」
ヒカルは、呼びかけた浅見に振り返ることなく机にかじりついたまま応えた。

今、ヒカルは、メレ・ダイヤモンドのクラリティーとメイク(カット)のアソート作業に真剣だ。

ソーティングパットにほぼ半円に伸ばしたメレをピンセットで1ピースずつピックアップし、宝石用の10倍ルーペでダイヤのクラリティーとカットを検品し、基準に合わないメレをリジェクションしている。

右肘を机の角に固定。利き目の右眼近くにルーペを持っていき、薬指と中指の間にメレを挟んだところでルーペの焦点が合うようにしている。

「イチ」でダイヤをピンセットで掴み、「ニイ」でクラリティーとカットを判別、「サン」でダイヤをソーティングパットの所定の場所に置く。

ヒカルは、その作業をリズミカルにおこなっている。

このロットは、高級品の脇石に使うもので、クラリティーは、VS2-SI1まで、カットはGoodまでが合格で、その基準より落ちるメレをはじいていく。

ヒカルは、学生時代、御徒町にあった父仁(ひとし)の事務所でダイヤモンド、材料ものの色石のアソート作業のアルバイトをしていた。ヒカルのアソートは、仁仕込みだ。

続く。

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