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宝生家の「宝食」なる日々 〜第1話(1-2) ヒカルのジュエリーコーディネーター3級合格祝〜

「そうそう、お祝い!」
仁は、おもむろにジャケットの内ポケットからきれいにラッピングされた長方形の箱のようなものを取り出した。

「え〜パパからのプレゼント、何かしら?もしかして、万年筆?」
「ええから、開けてみ」

ヒカルは、ラッピングを丁寧にとり、それを丁寧に折り畳んだ。こういう几帳面なところは、ママゆずりだ。

化粧箱を開けると、銀色のピンセットが見えた。その横には、皮のケースに入ったものが。

「パパ、何コレ?」
「それはな、ルーペ。しかも、Rubin社のルーペや」
「パパからのおさがりのいつものルーペよりおっきくない?」
「そうや、それは、直径21ミリで、普通の18ミリよりひとまわり大きいねん。ちょっと、裏側見てみ」

ヒカルがルーペを裏返してみると、「H.H 」とイニシャルが彫ってある。銀色の真新しいルーペに、耀くようにきれいにH . H が見える。

「それは、業界でいう花文字や。パパの知ってる職人さんに特別に彫ってもろてん」
「サスガ、パパ。やる〜〜」

箱のいちばん下には、セーム皮が入っている。

「宝石商の三点セットね、パパ。ありがとう!」

仁は、鼻を思い切り膨らましていた。仁は、ドヤ顔になると決まって鼻を膨らませる癖がある。

つづく。

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