「日本の宝石商は絶滅危惧種」に異論あり
2月8日に「日本の宝石商が絶滅危惧種となる」が現実化する・・・ をアップしましたところ、早速、ある宝石店オーナーからお電話をいただき、絶滅に瀕しているのは「日本の宝石商」ではなく、「日本の宝石卸商」のことではないのか、と反論されました。
このところの業界のトピックとして、大手ダイヤモンド卸会社がリストラを敢行が話題となっています。宝石店オーナーは、そのことを受けての異論、反論だと思います。
例えば、「宝石商」という種があるとすれば、「宝石商種卸科」「宝石商種小売科」「宝石商種職人科」と「科目」を分類して、絶滅危惧に相当するかどうか考えていくほうがより正確でしょうね。
「小売科」のほうは、売上の低迷でつぶれてしまうことのほかに、二代目、三代目がお店を引き継がないという問題も深刻です。それは、「職人科」にしてみても同じことがいえます。お店、工房を継承するものがいないとなれば、無理をして経営を続けるよりは、廃業してしまったほうが楽なので、そちらの選択肢をとることになるのでしょう。
ただ、この業界も暗い話題ばかりだけではありません。宝飾専門学校を卒業して、独立起業している若き宝石商もいますし、芸大卒業生がアトリエで個展を開いて作品を発表したり、工房から独立して頑張っている若手の職人も少なからずいるわけです。
そういう希望の「新種」に頑張ってもらわないと、本当に日本の宝石商は絶滅しかねないと思いますし、そういう「新種」が大いに活躍できる環境を作っていく作業をこれかからもっとしていかなければならないと考えているところです。業界の暗い側面だけをブログで書くのではなく、明るい話題、建設的な事例をこれからもっとご紹介していたいものです。
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