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輸入腕時計の勢い止まらず・・・に思うジュエリー業界の未来

 日本時計協会によりますと、平成19年度の国内腕時計の市場規模は、販売金額は6259億円、流通個数が4219万個。数量の内訳は、国産品が724万個(約17%)、輸入品が3495万個(約83%)。

 圧倒的に輸入時計側の勝利。「セイコー」「シチズン」という2大ブランドがありながら国内時計メーカーは輸入腕時計に押されっぱなし。

 普段、時刻を確認するだけなら、「携帯電話」で十分ですし、その時間は驚くほど正確。あえて、腕時計をする必要性はなく、腕時計は、ステータスの一部として持つ、あるいはファッションのアイテムとして身に着けるようになってきています。

 輸入高級機械時計が注目され売れているのも、そんな時代背景があってのことでしょう。さすがに、昨年のリーマンショック以来、その勢いに翳りが見えてきていますが。

 ここで考えなければならないことは、ジュエリー業界において、腕時計と同じようにならないかということです。腕時計と同じようにように、市場が縮小するなか、ますます海外輸入ブランドに市場を奪われてしまわないかという杞憂を持ちます。

 現在、統計から類推しますと、国内市場のおける海外ブランドジュエリーのシェアは、まだまだ3割程度に留まっているようです。これがゆくゆくは、海外ブランド7割、国産3割になる可能性は大いにありえると思います。

 3月の年度末を間近に控え、某ダイヤモンド輸入卸大手がリストラをした、また、某社は極端に縮小するという情報がすでに業界を駆け巡っています。いずれの会社も、業界の老舗。ダイヤモンドサイトホルダーが日本国内にブランチを持ち、卸をするばかりか、直接小売をするようになれば、国内輸入業者が衰退していくのは当然の事態といえます。

 市場が縮小するなか、競争に勝ち残るのは、企業体力のある会社か、ある部門に特化し他の追随を許さないような会社のいずれかです。オーナー会社が多く、零細企業の集合体である宝飾業界は、M&Aによる企業統合で体力をつけるという手法は、ほんの一部の上場企業によってのみ可能性があります。

 デビアスのSOC(サプライヤー・オブ・チョイス)が発表され、今のような事態になると仮説を立て自社の事業プランを再構築し、本気で行動に移した日本のダイヤモンド卸会社はほとんどなかったように感じます。

 参考 SOCの説明:当ブログ デビアスについて(2) デビアスのネットワーク戦略

 さらに、宝飾専門店でありながら、売りやすく説明の簡単な「ダイヤモンドジュエリー」ばかりを扱ってきた宝飾専門店も今後その大きなうねりに飲み込まれてしまうと思います。

 ジュエリーショップの現状をもっと分かり易くいえば、フルーツ専門店でありながら、お店には年中「イチゴ」ばかりが置いてあるようなもの、ということです。

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