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「人材」を「人財」にするには

 日本のジュエリー産業は、まだ底を打たないようです。リストラなどによって、少ない人数で会社を運営しなければならないのは、経営者を含め現場で働く人にとっても頭の痛い問題です。

 経営者、幹部にとって、一人で数人分の仕事をこなす「出来る人財」が数多く会社にいると、非常にこころ強いものです。

 しかし、人材が会社にとって「価値ある人財」になるよう教育するのは、大変なことです。5、6人の少人数の社員で会社を運営するのであれば、ひとりひとりがまさに「グリーンベレー」であり、「コマンドー」でなければなりません。

 私は、小学校で選抜され野球部と陸上部をはしごをしていました。中学から大学までテニス部に所属していました。(大学では同好会)
 学生時代より、女子大テニス部のコーチやテニススクールのコーチをしておりました。一時期、一流のレッスンプロを目指した時期がありました。

 日々、いかに部員を鼓舞するか、優れたプレーヤーをどのように育てるかに腐心していました。また、テニススクールでは、生徒さんに飽きさせないで技術の向上を図る練習法を常にを考えていました。

 社会人になってからは、後輩や自社の社員に対する教育に悩みつつ対応してきました。

 さて、そんな私のわずかばかりの経験からだけでなく、多くの超一流プレーヤーを見出し育てた名伯楽の言葉や一流財界人の経験談を参考にして「人材を人財にするポイント」を考えてみました。
 
1.現状把握

 言われたことを着実にこなすことができる。それは、仕事をこなすうえで、初歩的なことです。

 こちらから指示したことをこなすだけでは、応用がきかないうえに、咄嗟に起こったことに対処できません。社長や上司が指示することによる手駒であって、自ら考えて動くことができなければ、それは、まだまだ人材の域をこえて、人財になっていません。

 まず、現在置かれている自分のポジションや地位を把握し、現在の仕事の内容を客観的に見つめなおすことが先決です。自分の仕事ぶりは、甘く評価しがちです。野球選手のように、打率や防御率など客観的に判断される材料に乏しいのが、一般の仕事です。自分の腕一本で稼ぐ歩合制の営業マンであれば、業績や数字が賢著にあらわれます。

 自分を常に第三者の目でみる。なかなかできることではありません。ですから、上司、指導者、コーチが必要になるわけです。

2.問題意識の植え付け

 社員を指導するに当たって一番重要なのは、「問題意識の植え付け」です。様々な仕事に対し、常に問題を持って当たることができれば、日々改善することができます。逆に、何の問題も持たずに流れのままにやり過ごしていれば、そこに潜む改善、改良のタネを見つけることは難しいでしょう。

 例えば、ピンセットとルーペでメレーを選別する仕事をしていたとします。あるひとは、上司に教えられたままに機械的にメレーを選別します。しかし、仕事に問題意識を持っていれば、自分なりにルーペの位置を変えてみたり、ピンセットの持ち方を工夫したり、ダイヤモンドの効率のよいさばき方に意識を持ちます。

 基本から応用へ。基本をただ踏襲するだけでは、仕事に工夫が生まれません。基本を教えたうえで、ルーペの位置はそれで良いのか、メレーを長く選別するピンセットは、通常のピンセットと同じでは、使いづらく疲れないか、などアドバイスをして、基本を押えながら、いつもそれでいいのかと考える「習慣」を植え付けます。

 一から十まで全て自分が手本を示してはいけません。いまのやり方でいいのか、もっと効率的で迅速にかつ正確にこなせる方法はないかと常に現状に対して問題意識を持つ社員を育成することです。

 会議で、社長、上司が一言いえば、部下がなにも発言できないような雰囲気の会社は、発展していけません。

 野球やサッカーで、監督、コーチがいくら作戦を練っても、その場その場で臨機応変に考えられる選手が何人かいなければ、試合に勝つことは困難です。

3.問題の解決に至る思考法

 仕事のやり方、進め方に問題があることを発見したとします。「既存のやり方に問題あり」「仕事の進め方に工夫がない」とただ批判するのは簡単です。批判者、評論家が何人いても会社は発展しません。それに個人批判が横行し、失敗を恐れるばかりの社員になり、組織が腐敗していきます。

 問題を指摘するなら、常にその解決策や代替案を提示する習慣が必要です。「ここにこういう問題があるので、こうしましょう」というような建設的な意見を出し合うことが会社を発展させるのです。

 問題を解決に導く思考法は、プランニンング、企画の思考法が応用できます。企画には、KJ法、水平関連樹木法、クラスター分析、シナリオライティング法、マトリクス法など色々な思考法があります。

 ここでは、オズボーンのチェックリストを紹介しましょう。アイデアに詰まったら、一度試してください。

 ①他の使い道 ②応用 ③修正 ④拡大 ⑤縮小 ⑥代用 ⑦アレンジ ⑧逆にする ⑨組み合わせる

4.ひとりの一流を育てる

 低迷を続けるチームを再生させる究極の手段は、「ひとりの一流を出す」ことです。チームにはひとりは必ず磨けば光る素材がいるはずです。その逸材を徹底的に教育し、鍛えることです。低迷を続けるチームの全体の底上げなどをやっていたのでは、いつまでたっても上位リーグに上がれません。

 そこで思いきって、「ひとりの一流」をそのチームから出すことです。専門店で販売員が何人もいるのなら、ひとりの一流セールスを作ることです。回りからの多少の反発は覚悟のうえです。

 ひとり一流が出れば、それにつられるように、第二、第三の一流が育っていきます。見習うべき存在が身近にいると、やる気のあるひとは必ず発奮します。

 もし、低迷を続けている会社であれば、この方法が起死回生の究極の手段かも知れません。

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