消費者は「回遊型」から「アクセス型」に
モノがなかった時代。故松下幸之助氏の「水道哲学」に代表されるように大量生産することが重要でした。安くて品質が一定する製品を大量に生産することが、メーカーの使命でした。消費者は、その恩恵に感謝していました。しかし、日本は、世界の工場といわれる中国にすでにその地位を明け渡しています。
日本の資本主義のお手本、アメリカ。株式や様々なファンドによる、企業の統合、M&Aがさかんでその波は日本へと流れてきています。
アメリカの軍事目的として開発されたインターネットは、ここ10年で急速な発展、普及をしてきました。インターネットの普及により我々の消費行動はどのように変化したのでしょう。そして、その変化した消費行動にマッチしたビジネスのありかたを考えます。
消費者の行動はどう変化したか。結論から申しますと、「回遊型」から「アクセス型」に変化したことです。
モノがあふれ、売れなくなった時代。商品の個性が重視され始めます。デザイナーブランドがその際たる存在でした。雑誌「ポパイ」「ホットドック」「HANAKO」「モノマガジン」などが時代の先端商品、デザイナーズものを紹介し、マルイ百貨店は、一時期デザイナーブランド一色でした。
消費者は、いろんな雑誌を買い、まず、紙面を回遊?し、街にでかけ、流行のショップを回遊し、最後にお気に入りの商品を買い求めていました。
現在はどうでしょう。インターネット黎明期時代、ウェブサイトは、単に会社にとって電子カタログ的な存在でした。ネットユーザーもネットサーフィンをしてサイトを回遊していました。そんな状況を一変させたのが、検索エンジンです。「yahoo」「Google」に代表されるロボット型検索エンジンを利用すれば、たいていの探しモノは見つかるはずです。
ちょっと古い資料ですが、日経MJ、2005年3月16日の記事によりますと、50代でインターネットや携帯電話で商品を購入する人は、73.0%で、20代の75.5%とほぼ互角です。日本のおける携帯電話は、もうそれは携帯する電話ではありません。メールの交換、インターネットで買い物は当たり前。携帯電話でコンサートの予約、音楽ダウンロードを楽しんだり、銀行送金端末になり、お財布がわりになっています。
今は、そのようなユーザーを相手に商売を展開しなければなりません。ジュエリービジネスは、回遊型ビジネスからアクセス型ビジネスに脱皮すべきです。
ブランドビジネスの一等地、東京・銀座。長年、定点調査をしていますが、人の回遊率は極端に減っていると感じています。ウンドウショッピングを楽しむ人が減り、お目当てのブランドショップに直行するからです。ですから、たとえ、銀座のプランドショップの近くに出店しても、「コバンザメ」商法は通用しなくなっています。
銀座のジュエリーショップの優劣はすでに明白です。クリススマス前でさえ、銀座地区の片隅に出店しているジュエリーショップに訪れるユーザーはほとんどないようです。
ホテル催事も「回遊型」ビジネスの典型でしょう。ホテルの一会場にユーザーを集め、ジュエリーを買ってもらうというビジネスモデルは、もう時代にマッチしなくなっています。
回遊型ビジネスからアクセス型ビジネスへ脱皮できない業者は、この先生き残れないでしょう。
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