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デビアスについて(2)

 2004年、2005年にデビアスについてマトメたものの第二弾です。記述、資料など古いものがありますが、ご勘弁下さい。

 南アフリカのビジネス・デイ・オンラインが2004年10月21日、デビアス社長ゲーリー・ラルフ氏(2004年当時)とのインタビューでデビアスの業績を明らかにしました。
 「ダイヤモンド・ジュエリー売上高が記録的な数字となり、デビアスは昨年の売上高をオーバーすると予測している。これは、中国とインドで販売が好調で世界的にも大幅に売上が伸び、最高の年になるだろう。」とコメントしています。

 「デビアスは、ロシアとの関係をより密接にすること、新しい生産地の開拓に努力するとともに、南アフリカ、アンゴラ、コンゴ民主共和国、カナダでの探鉱活動を進める。」とゲリー・ラルフは付け加えています。

 ドル安、中東情勢の不安定、原油高などの世界情勢の状況など、デビアス及びダイヤモンド業界を取り巻く環境の変化にも注目していく必要があります。

 さて、セシル・ローズ氏によって設立された、デビアスは、オッペンハイマー氏に引き継がれていきます。オッペンハイマー氏が確立したデビアス機構の仕組みとは、一体どのようなものであったのか述べることにしましょう。

1.デビアスの機構の主要三部門

 デビアスは、基本的に次の三つの部門で成り立っています。
1)ダイヤモンド・プロジューサーズ・アソシエーション(Diamond Producers Assosiation)
 DPAは、生産者連合を形成し、生産調整を行いました。

2)ダイヤモンド・トレーディング・カンパニー(Diamond Trading Company)
 DTCは、その生産物を一括して買い上げ、分類作業を行います。

3)セントラル・セリング・オーガニゼーション(Central Selling Organization)
 CSOは、分類されたダイヤモンドを一手に販売します。

 このシステムにより、生産調整を行い、その生産実績に応じた価格を決定し、販売で得た利益をプールすることにより、生産調整に不可欠な資金を得るという仕組みを確立しました。

2.デビアスの機構の全容

1)アングロ・アメリカン・インベストメント・トラスト(Anglo-American Investment Trust Ltd.)
 この資本家トラストは、生産者側のデビアス合同鉱山会社をはじめ、販売会社側のDTCに至るまで、直接、間接に投資することにより、世界のダイヤモンド市場を統括しています。

2)デビアス合同鉱山会社(De Beers Consolidated Mines Ltd.)
 自ら採掘を行う他、その子会社、生産組合、その他の会社との契約により、殆ど全てを統括している中枢会社です。

3)ダイヤモンド・コーポレーション(The Diamond Corporation Ltd.)
 デビアス合同鉱山会社の全額出資の会社で、非組合との斡旋、買い取り、契約によって各国から産出されるダイヤモンドを引き受ける会社です。

4)ダイヤモンド生産者組合(The Diamond Producers Association)
 デビアス合同鉱山会社やダイヤモンド・コーポレーションが一丸となって、ダイヤモンド生産者組合を構成し、原石の統制を行っています。

5)ダイヤモンド・トレーディング・カンパニー(The Diamond Trading Company Ltd.)
 生産者組合から宝石用のダイヤモンドを引き受け、世界の大小業者に販売します。

6)工業用ダイヤモンド配給会社(Industrial Distributors Ltd.)
 生産者組合から工業用ダイヤモンドを引き受け、世界の大小業者に販売します。

3.サイトによる販売

 ダイヤモンド原石は、CSOが行う「サイト」によって販売されます。このサイトに参加できる資格をもつ業者を「サイトホルダー」と言います。サイトホルダーは事前にCSOに自社の要求をダイヤモンドの種類別に提出しますが、それはあくまで買い手側の要望であって、その要求が満たされると決まったわけではありません。
 各サイトホルダーは、CSOからダイヤモンド原石の入ったパーセル(袋)を受け取り、その中身を確認した後、買うか、買わないかを判断します。そのパーセルの中のダイヤモンドを選別し、自分の気に入ったものだけを買うことは許されません。勿論、気に入らなければ、買うことを拒否することは出来ますが、次のサイトには呼ばれないことがあり得ますので、殆ど買うことになってしまいます。業者にとってデビアスから原石の供給がストップすることはまさに会社の死活問題になります。

 このように、デビアス社は、鉱山からの原石を独占し、サイトという巧妙な販売スタイルを確立することにより、ダイヤモンドの流通と価格を自在にコントロールすることに成功するわけです。

デビアスのネットワーク戦略

 2000年、デビアス、DTCは、サプライヤー・オブ・チョイス(SOC)戦略を発表し、その後その政策を実践してきました。

 サイトホルダーを見直し、2005年6月には、新たに11社(団体)が文字通りチョイスされ、7月には、DTCによる「付加価値サービス」(VAS)が適用されます。

 新たに選ばれたサイトホルダーの会社には、インド、南アフリカの会社が多く含まれています。スモールサイズの研磨をインドで、ラージサイズの研磨を南アでといったDTCの戦略が見てとれます。

 LVMHとの合弁事業であるデビアスLV店は、ロンドンに1号店を開店し、日本では百貨店のインショップ展開、米国では、ニューヨーク五番街店に続き、2005年、ビバリーヒルズ店が開店しました。

現在のデビアスの店舗 ページ左サイドバー参照

 デビアス、DTCのネットワーク戦略の向かうところは?その戦略には、これからのネットワークのあるべき姿を見出すことができます。

 成功するネットワークとは、結論から申し上げますと、核となるコア・ネットワークとフレキシブル・ネットワークをうまく融合させることです。

 日本独自の「系列(ケイレツ)」だけでは、これからのネットワーク社会に適合できません。

 デビアスDTCのSOC戦略、デビアスブランドの小売、鉱山開発や研磨地域の特性化は全て新しいネットワークの構築の所産であります。

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