新・知的富裕層(ニュー・インテリリッチ)プライベートクラブ 「YUCASEE(ゆかし)」
当ブログで紹介しました、富裕層限定会員誌「Nile's NILE(ナイルスナイル)」。
今回取り上げますのは、金融資産1億円以上の富裕層のみが入会可能なプライベートクラブ「YUCASEE(ゆかし)」。運営は、アブラハム・グループ・ホールディングス。
同社の会員制組織「YUCASEE(ゆかし)」は、インターネットでの活動が中心です。いわば、富裕層限定のSNS。
同社の高岡社長は、百貨店が富裕層を捕らえきれていない理由をこう分析しています。「世の中にあふれてしまったモノは富裕層は求めない。コモディティー化していない商品を求めようとすれば個別対応しかありえない」。今年1月、試験的に会員向けの購買代行サービスを提供。自動車、金融商品、美術品、旅行など様々なモノやサービスを会員の求めに応じて探し出し、購買を代行するという新業態で、既存の百貨店と真っ向から競合する形になります。
新・知的富裕層は、1990年以降、つまりバブル崩壊後資産を蓄積してきた層であり、また、ネットバブルをも潜り抜けた知的富裕層です。医者、弁護士、会計士など国家資格を持っているひと。金融アドバイザーやファイナンシャルプランナー。ネット企業のプログラマーや優秀なSEなどのの高年収取得者。特殊な技術なノウハウを持った中小企業のオーナー。そういうひとたちが、新しい富裕層を形成しています。
そういったインテリリッチにもはや既存の百貨店の外商担当では歯が立たないのではないでしょうか。従来型の百貨店の代表格「三越」が業績が振るわないのは、現在のインテリリッチの生活スタイルや考え方に対応しきれていないことが大きな原因のひとつだと思います。
ジュエリー専門店もしかりです。PGIのキャンペーンに代表されるように、団塊の世代の退職金ばかりを当てにしているようでは、お店の将来はないといっても過言ではありません。老後の年金の不安、高騰する物価、天災などの社会不安など、サイフの紐がしまる要因は増えるばかりです。
突然もらった高額の退職金は、生活に困っていない一流企業のサラリーマンであった彼らにとっては「アブク銭」に等しいかも。バブルなお金は、一過性のモノ。先祖から受け継いだ土地が、土地バブルで何十倍になったり、持っていた株が高騰して俄か成金となったお金と同じようなモノ。
そういうお金を当てに商売を考えているようでは、長いスパンで考えるといい結果を生むとは考えにくいと思います。
BS日テレの番組、「財部ビジネス研究所」。番組のターゲットは、知的で社会的ポジションもあり、情報感度も高い30~40代を中心とした層です。彼らが最も興味を持つビジネス情報やファッション・グルメ、グッズ、遊びなどの情報から人生の成功のキーワード、現在の経済を学ぶ番組です。
ジュエリー業界は、新・知的富裕層(ニュー・インテリリッチ)についてもっと意識する必要ありそうです。
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