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お店のスタイルの確立

 Gem-Planetのサイトで以前まとめた「お店のスタイルの確立」を掲載します。下記のほかに最近、「21世紀型ジュエリー買取り専門店」が加わってきました。これからは、さらに、しっかりしたコンセプトをもったお店が生き残ることでしょう。

よろず相談店

 地方の小売店では、宝石専門店として、あらゆる層のお客様から相談を受けるでしょう。地域密着型のお店として、結納、結婚、引き出物、あらゆるプレゼント、記念品などの注文にこたえなければなりません。しかし、すべての商品を在庫するわけにはいきません。ないものねだりのお客様のわがままにすべて答える必要はありません。しかし、しっかりした商品知識や、専門業者へのネットワークは張り巡らしたほうがいいでしょう。海外で買ったネックレスなど金性がはっきりしないものの、加工、修理を安請け合いして、後でクレームなっては、元も子もないです。「できることとできないこと」ははっきりしておかなければなりません。

 当然、お店にないものは取り寄せになります。お客様の要望をしっかり聞いておきましょう。こちらの商品知識が未熟であれば、絞込みにも苦労しますし、業者に相談するにしても、ちんぷんかんぷんの話では、業者の方でも困ってしまいます。

 「よろず相談店」であるならば、まずはしっかりした商品知識は不可欠です。アデランスのように「まずは相談」してもらえるよう、きっちりした受け答えができなければなりません。(アデランスに私自身、相談したことはないので、多分、相談すればすばらしい回答が帰ってくるという憶測で言っています。)

オリジナル工房

 店主が、職人であるか、デザイナーである必要はありません。そうであれば、最高ですが。職人は職人気質があり、扱いにくい人が多いようです。対人関係が苦手なので職人になった人もいるようなので、女のひとのいろんな要望など「こちとらそんなこまかいこと聞いてられるか。」と啖呵のひとつでもいってしまいそうで、それでは商売にはならないでしょう。奥さんが外交的で、お客様の対応がすべてまかせられるようであればオーケーです。窓口業務は奥さんに委ねましょう。

 よく、板前さんのご主人が黙々とおいしい料理を作り、女将さんがお客様の接客、配膳を専門にしている繁盛店はあるものです。物作りと商売は別物かも知れません。

 デザインが別に優れていなくともかまいません。業界でそれなりの賞をとっていても、売れるデザインがかけるとは限りません。ラフのスケッチが書ければオーケーです。

 お店自身が「オリジナル工房」であることは難しいことです。デザイナーを数名知っているか、職人さんを数名知っていれば、お店のなかに、「オリジナル商品相談コーナー」を設けることはできます。通常の商売では、デザイナーと知り合うチャンスは少ないと思います。しかし、加工職人さんや、特注職人さんのところには、デザイナーが出入りしているはずです。紹介してもらいましょう。職人さんとのタイアップでもかまいません。

 卸業者が主催する展示会には、デザイナーコーナーがあるものが流行りのようです。そこで個人的に親密になっておけば後々助かるでしょう。

 これからは、オリジナル志向の時代です。リフォームなのか、レディメードなのか、完全なオリジナルなのか、いずれにしも既製品をただ売っているだけでは生き残れない時代であることは確かです。

ミドル専門店

 主体はミドル層です。へたに安物は置きません。5万以下の商品は置かない覚悟がいります。当然、個性的な商品が主体となります。商品仕入れは大変です。

 東京では、大手小売チェーン店が、各ターミナルに点在しています。主に3万以下の商品を安値で目玉商品としてチラシで宣伝しています。値段は、卸値に限りなく近い商品や、原価割れの商品もあります。当然、これに対抗していては、お店がつぶれてしまいます。各チェーン店では、地元の専門店をまず、安値で対抗して、つぶしてしまい、その後、じっくり商売をしようという悪魔のシナリオをもっているとか。今は、その商法も頭打ちになっているようですが、安売りチェーン店に対抗するためには、そことおなじ商品、商売をしていては埒があきません。

 そのことに、早く気づいたお店は、ミドル主体の商売に変更したようです。バブル以降でも、本当にジュエリーが好きなお客様はいるはずです。メーカー、卸業者が展示会をやれば、それなりの成果が上がるのは、個性的な商品、価値ある商品は売れているということです。なにも、高い参加費を払い、高い展示会価格の商品をお客様に売る必要はないでしょう。

 中級品を主体とした商品作りをしている専門メーカーも探せばあります。業界紙などで研究し、商品を仕入れましょう。

ヤングファッション店

 徹底的にヤングに的を絞ります。シルバー商品も積極的にお店に置かなければなりません。若者は素材にこだわりません。気に入ったものを買うだけです。業界人はとかく、金、プラチナにこだわります。シルバーであれば、同じコストで、ボリュームのある商品がつくれます。一部アパレルメーカーが仕掛けているブランドはヒットし続けています。フランスからの輸入アクセサリーのアガタも青山に一店舗だったのが、有名百貨店数社で展開しています。しかし、最近では、ちょっと苦戦しているようですが。

 なにも、ブランドにこだわる必要はありません。インデアンジュエリー、ハワイアンジュエリーもかなり売れました。今では、携帯ストラップアクセサリーが人気でしょう。

 ただ、若者だけに、流行り廃りが激しいのが難点です。逆に爆発すれば、おおきな売上につながります。流行雑誌など常に目を通すことは必須条件です。    

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