呉服の悪質商法「健勝苑」の問題
愛知県などの60-70代の女性6人が22日、呉服を強引に買わせてクレジット契約を結ばせたとして、呉服販売「健勝苑」(京都市)のグループ会社など3社と信販会社「クオーク」(東京都)など2社に、支払い済みの代金計約1800万円の返還と、未払い金約800万円の債務不存在確認を求める訴訟を名古屋、秋田、千葉の各地裁に起こしました。
同業者の情報で、この会社は、宝飾品も販売していたと聞いています。公式サイトを見ると、取り扱い品目に確かに「ジュエリー」がありました。
ジュエリーの催事で、数人の従業員でお客様を取り囲み(囲み販売)、クレジットを組ませて強引に販売することは、業界内で以前より問題になっていました。
しかし、小売店が商品仕入れをしなくなり、売り上げを催事に頼っている今のメーカー・卸会社の現況を考えますと、そう簡単に催事販売をやめられるわけがありません。
今回の呉服販売の訴訟問題が、宝飾品の悪質販売の問題に発展することは、ジュエリー業界は覚悟すべきです。
京都で、認知症の女性に高額の宝石を売りつけていた問題は、6月23日、このブログで取り上げました。
「白い恋人」「赤福」の問題で明らかなように、消費者からの信用、信頼は、一度崩れると歯止めがきかなくなります。こういう社会情勢下、宝飾業界は、もう「襟を正す」時期ではなく、「腹をくくる覚悟」で改革をする必要があります。
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コメント
グレーゾーンの商売、あるいは人物は案外「しぶとい」ものです。残念なことですが。
賢い消費者、賢明な市民たれ、ですね。
投稿: 仁醒 | 2010/12/18 07:20
はじめまして。
その後健勝苑問題はどうなりましたか?
被害者は声をあげられない方が多数です。健勝苑の体質は全く変わっていませんよね。被害者として知らずに勤めて販売員(高齢者)がカモになって働いてはノルマの為に買って会社に貢いでいるだけです。商品価値にも疑問を感じています。こういう会社が生き延びていること自体不思議ですが、期待出来ない世の中です。
投稿: キャッツ | 2010/12/17 07:45