玉石混交
宝石商は、その名のとおり「宝」「玉」を扱う商人であるはず。まさか、「石」を「玉」と偽って販売しないでしょう。
20年ほど前、友人がマルチまがいの業者から、「キュービック」を「新しい?天然ダイヤモンド」だと言葉巧みに買わされ、石の鑑別とどうすれば返品できるかという相談を受けたことがあります。友人は、うら若き女性だったので、業者になめられているらしく、私が直接電話で業者と直談判した記憶があります。
このときばかりは、「GIA GG」という称号の力と「大阪弁」の押しの強さを発揮することができたと思っています。
現在は、人間ができてきましたので?滅多なことで、切れることはなく、興奮すると突然「大阪ことば」でまくしたてるというようなことはなくなりました。学生時代、テニス部にいた頃の私を知る友人、特に後輩と久しぶりに会うと、「随分温厚になりましね」とビックリされます。
さて、業界を見渡してみますと、特に、バブル崩壊後に御徒町で「魑魅魍魎」が跋扈していたドロドロの時代からすれば、随分悪質業者は淘汰されたように感じます。
しかし、全てが淘汰されたわけでなく、テレビで問題にしているように、デート商法やその他新手の悪質な商売が一部で横行しています。
宝石商は、「玉」を扱うがゆえに、こころにも透明なる「玉」を持つ必要があります。「透明なる知性」、それこそ、ユーザーが宝石商に求める資質ではないでしょうか。
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コメント
生涯勉強ですね。
投稿: bunkyu | 2006/10/22 12:19
「正直」であるためには、正確な情報を得ることが大切になりますね。プロの宝石商として、「知りませんでした」で済むことと、済まされないことがあると思います。
投稿: 仁醒 | 2006/10/22 08:54
以前から感じていましたが、宝石商として一番大事な要素は”正直”だと思います。
長く、この仕事を続ける為には、欠かせない条件です。
投稿: bunkyu | 2006/10/22 07:52