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養殖真珠の調色

 ほとんどのアコヤ養殖真珠は、人為的な加工処理がされています。真珠のシミ抜き漂白、調色については、一般的にあまり知られていません。

 漂白は、過酸化水素水にアルコールや水で希薄し、これに真珠を浸漬し、可視光線を当てる方法です。
漂白した真珠は、次に、業界で「調色」という染色がされます。

 調色は、一般の染色とは区別されています。この処理は、ものもと真珠の持つ潜在的な美しさを最大に引き出すものであるという考え方によるからです。

 この調色は、エンハンスメント(改良)であるのか、トリートメント(処理)であるのか、長年論議されていました。10月1日の真珠の鑑別表記の改訂では、真珠の加工(加湿、漂白、調色)処理について次のようなコメントが明記されます。
 「潜在的に有する美しさを引き出す真珠特有の加工が行われています」

 今、市場に流通している真珠は、ほとんどが養殖真珠です。一部、TVショップなどで養殖真珠をいまだに「本真珠」として売られています。模造真珠として区別するために「本真珠」とうたっているのでしょうか。「本真珠」は、天然真珠という意味を加味した表現なのか、真珠のことをあまり知らないユーザーにとって、紛らわしいと思いませんか。

 真珠の鑑別書の表記改訂を機会に、真珠の情報を開示し、消費者の理解を得ることが、今後の真珠販売の発展につながるのではないでしょうか。

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